プライベート空間がつくれる中庭。憧れる人も多いのではないでしょうか。プライベート空間がつくれるからこそ、中庭での過ごし方はたくさんあります。そんな中庭のスタイルや特徴について紹介をします。
目次
中庭とは
中庭は建物などに囲まれたお庭のことです。別名「コートハウス」とも呼ばれます。建物などに囲まれたお庭という特徴から、外からの視線や騒音を遮ることができます。また、自然光や風を室内に取り入れることができたり、室内から緑が感じられたりと明るくて居心地のよいプライベート空間がつくれます。
中庭のある家の形状
中庭は建物などに囲まれたお庭のことですが、必ずしも四方に囲まれたお庭というわけではありません。二方、三方向に囲まれた中庭もあります。
ロの字型
画像引用元：イエタテ
ロの字型の中庭は、四方の壁に囲まれたお庭です。そのため、子供を安心して遊ばせられたり、洗濯物を干しても外から見られなかったりと安全やプライバシーの確保ができます。また、どの部屋にも自然光が取り入れやすく室内が明るくなり、窓があると風通しもよくなります。
コの字型
画像引用元：ESHIN HOME
コの字型の中庭は、三方向の壁に囲まれたお庭です。ロの字型と比較をすると、一方向の壁を取るので空間ができ、開放感が生まれます。そして一方向からの自然光や風を取り入れることができます。
L字型
画像引用元：間取りブログ！！
L字型の中庭は二面の壁で囲まれたお庭です。他のタイプより中庭部分の面積が確保できるため、庭が広く開放感があります。ただし２面しか囲まれていないため、外から見えやすくなります。プライバシーを確保したい場合は、外からの視線をブロックなどで補う必要があります。
中庭のここに注意！
中庭にはたくさんの魅力がありますが、中庭を作る場合、いくつか注意したい点があります。
コスト
中庭は外壁などで囲むため、必然的に壁の数や面積が増え、費用がかかります。理想の中庭像がある場合は、建築と外構にどれだけの予算が取れるか、計画をしっかり行っておきましょう。
排水・排雪設備
排水や排雪ができないと中庭に水が溜まってしまいます。最悪の場合、屋内が浸水してしまうなどのトラブルにつながるため、排水や排雪設備のメンテナンスが重要となります。落ち葉やごみが排水溝に詰まらないように定期的に掃除が必要です。
居住スペース
画像引用元：amane
中庭のスペースを確保することで、居住スペースが狭くなります。ただ、この点に関しては設計次第で解決ができます。アウトドアリビングという言葉があるように、中庭もひとつのリビングとして活用することができます。外と中のつながりをもたせると、解放感が生まれ、部屋が広く感じます。
断熱性能
中庭のある家は窓を多く設置することが多いため、外気の影響を受けやすいです。そのため、夏は暑く、冬は寒いといった状態になってしまいます。断熱性能を低下させないよう、窓は複層ガラスの使用をしたり、壁の断熱性を高めたりと対策が必要です。
中庭の施工例
中庭の魅力であるプライベート空間がつくれるからこそ、いろいろな過ごし方ができます。その用途にあわせて中庭を設計することがポイントです。
和風庭園
画像引用元：株式会社LAND-H.A.G(ランドハグ)
こちらは、応接室、リビング、和室の3方向に面した中庭で、お施主様のご要望で和風庭園に仕上げられたとのこと。3部屋から見る中庭は、それぞれ違った景色でお庭の鑑賞が楽しそうです。この写真にはありませんが、平瓦、S瓦と寒水砂利で川の流れのような表現がされており、素敵なお庭に仕上がっています。是非、他の写真は画像引用元のリンクからご覧ください。
アウトドア
画像引用元：Noboの部屋写真
キャンプ好きにはおすすめの中庭です。中庭の広さがあるとBBQだけでなく、テントが張れるので、おうちキャンプが楽しめます。デッキの木や周りの植栽などで自然を感じることもできますね。
二世帯住宅
画像引用元：わたしの家
2つの世帯の真ん中に中庭を設けたコの字型の施工例です。中庭が広いので、それぞれの家族が集まって過ごしたり、子ども（孫）が中庭遊んでいる様子を眺められたりと家族にとって憩いの場となりそうです。そしてどのお部屋からも眺められる樹木には、青々とした緑の葉や風でゆれる葉に癒されそうです。落葉樹を植樹すれば四季を感じることもできますね。
ペット
画像引用元：ポラスグループ
猫がのびのび自由に歩き回れるようにと計画された中庭です。リビングから猫の様子を見ることができ、飼い主さんも安心です。奥の格子は、猫が外へ逃げないように対策されています。デッキの上にいる猫たちもとても快適に過ごせていそうです。
いろいろな中庭を紹介しましたがいかがしたか？誰からも見られないプライベート空間だからこそお庭での楽しみ方がたくさんあります。そして、日中と夜では違った雰囲気となり、お部屋から眺めるお庭も飽きませんね。中庭には様々スタイルがあるので、その魅力が伝わっていると嬉しいです。
ライター：Naaya
