日々進化中、庭と主の関係

ここ最近の野菜たちの生長は目を見張るものがあります。じめじめした気候にすでにうんざり気味の私も、ふわっと香るクチナシの香り癒され、きれいに咲き誇るあじさいたちに元気をもらい、次々なるフレッシュなナスやキュウリにかぶりつけば、梅雨もそんなに悪くもないなと思えるから不思議です。

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それにしても、採れたての野菜のおいしい事。だから野菜作りはやめられません。キュウリやナスも大きくなりすぎる前に収穫します。採れたてのインゲンの甘さは、もう格別です。しかし気づいたら収穫期を過ぎてしまった!なんて事、しょっちゅうです。そういう時は、大きくなったなりの食べ方を試みるか、もしくはその後の経過を観察する。どちらにしても、新たな発見があったりするので、なかなか楽しいものです。

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小さな遠路沿いのお庭では、ラベンダーとアガパンサスがそろそろ花を咲かせ始めました。さわやかな青紫色の花たちは、見ていてとても涼しげです。その傍らで今年たくさん花を咲かせたガクアジサイ。実は数年前に近所のおじさんからもらった枝を挿し木にして大きく育てたもの。この挿し木熱、完治不能の病気じゃないかと最近思うようになりました。花を見ると何もかもこれは挿せるのではないかという観点から見てしまい、挿せると分かると増やしたくってしょうがなくなる、花好きがかかりやすい病気といいましょうか?欠点は、植える場所をさておき増やしてしまう事。そうそうと思った方、すでに私と同じ重症です。

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さて、お庭では新たな花が見頃を迎える傍らで、春先から咲き続けていたいくつかの一年草はそろそろ終わりの時期を迎えています。また秋からの播種に備えてその中の幾つかは、数日晴れ間の続いた時を見計らって種の採取を行います。完全に種を乾かしたら、紙の封筒に入れ日付と品種名を書いたら出来上がり。

結局、増やす事に夢中になっている庭の主なのでした。

profile

  • 武蔵野美術大学卒業後、造園会社に勤務、多くの庭づくりに携わる。
    現在は拠点を房総に移し、イラストレーター、ガーデンデザイナーとして活動中。
  • 著書「トカイナカに暮らす」(草土出版)
  • 本人サイト
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