我が家周辺の黄色く色づいた田んぼでは、いよいよ稲刈りが本格的に始まりました。先月まで主役だった蝉たちはいつの間にかその生涯を終え、代わって草むらにはバッタやイナゴが飛び回り、庭ではのっしのっしとカマキリが徘徊し、見上げればトンボ達が何匹かで連なってスイーッと軽快に空を飛んでいます。しかし、なんと言ってもこの時期急激にその存在感を見せつけ始めるのが、蜘蛛達。庭に出る度に彼らの巣にひっかかっては、一人悲鳴をあげています。それにしても修復作業の早い事。壊しても壊してもめげずに翌日には同じような場所に巣を張る彼らの根性には、ある意味尊敬すら覚えます。でも、もう少し考えて誰にも邪魔されない庭の片隅に巣を張れば良いのにと思う私。なかなか蜘蛛と庭の主の利害関係は上手く行かないようです。
我が家の畑庭では、食欲旺盛なキアゲハの幼虫によって完全に丸坊主になっていたイタリアンパセリが、私の諦めをよそに新たに奇麗な葉をつけ始めました。逆に盛夏にたくさんの収穫をもたらしたトマトに至っては、最盛期の元気はなく、あとは時期を見て引っこ抜かれるのを待つばかりです。しかし、まだまだ青い実をたくさん付けているそれらのトマト、これからの時期熟さずに終わってしまうのが少し残念な所。なんとかおいしく食べられないものかと思い見つけたレシピが「フライドグリーントマト」。アメリカ南部の料理だそうで、その名の通り青いトマトに衣をつけてカラッと揚げたものです。実際のレシピは新たな材料を買わなければならなそうなので、身近なものでアレンジ。題して「青トマトフライ」(あまり変わってないかも・・・)。これがなかなかおいしくて、癖になりそうです。
山に散策に出かけると、ツリフネソウやオミナエシ、ワレモコウがすでに見頃を迎えていました。我が家の庭でも夏の間少し休んでいたダリアが莟を付け始め、カクトラノヲがピンクの花をつけ始めたようです。まだまだ暑いと思っていましたが、秋は確実にやって来ているのですね。
朝晩ようやく涼しくなって来たなと感じれば、来春に向けての準備開始の合図。春に見頃を迎える秋蒔き一年草の種まき適期に突入です。今年は何を蒔こうかな?頭の中はすでに冬を通り越して咲き誇る春の花畑が広がります。