秋が深まると紅葉が色づき、いっきに庭の景色を美しく彩ります。落葉樹の場合は枯れ葉や落ち葉の処理が大変ですが、季節の移ろいをとても感じられるので落葉樹は依然として庭木の種類の中でも人気です。とはいえ、落ち葉は放置するわけにはいきません。この記事ではそんな美しいけれど、処理が大変な落ち葉を利用しコンポストで栄養満点な土に還し、園芸にその土を活かすことができる「コンポスト」をご紹介します。
コンポストを作るメリット・注意点
コンポストとは有機廃棄物から作られる肥料のこと
- 生ごみや庭の落ち葉などの有機物を原料とする
- 微生物の働きによって分解
- 栄養豊富な土壌改良材として利用できる
- 環境にやさしいリサイクル方法
コンポストを利用することで、家庭から出る生ごみの量を減らし、同時に庭や植木鉢の植物に栄養を与えることができます。
落ち葉コンポストの作り方
1. 枯れ葉を集める:秋~冬に落ちた葉を集めます。
2. 場所を選ぶ:庭の隅など、適切な場所を選びます。
3. 層を作る:枯れ葉と土を交互に重ねていきます。
4. 水分を管理:適度に湿った状態を保ちます。
5. 定期的に混ぜる:分解を促進するため、時々かき混ぜます。
割とシンプルな作り方で作れてしまいます。しかし管理が大変そうですよね。以下に管理のポイントをまとめました。
コンポストの管理のポイント
・分解を促しやすいものを入れる・・・ 緑色の野菜くずや果物の皮(窒素)、茶殻、コーヒー粉(炭素)をバランスよく入れましょう。分解力が高いものをコンポストに入れると、微生物が活発になりコンポスト内で適切な分解が進むことで、虫の発生を抑えられます。ウジ虫が湧いでもミズアブの幼虫で、分解を促進してくれる有益な虫の場合もあります。
・湿り気を確保・・・湿り気をは重要なポイントです。直射日光のあたる場所では乾燥してしまい、分解が進まない場合があります。しかし、水分量が多すぎても腐ってしまう原因になるので水はけのよい場所に設置しましょう。
・定期的に攪拌する・・・分解を促進するには酸素が必要不可欠。定期的に攪拌することで、空気の循環をさせることで酸素を運び、微生物たちが活動しやすい環境になります。
・必要に応じて蓋をする・・・生ごみはなるべく深く埋め、必要に応じて蓋をしましょう。また近隣の人との境界などに設置するのは避けた方がいいかもしれません。
コンポストの種類
コンポストには様々な種類があります。庭で使うのに向いているのは次の3つです。
・土壌混合型
お庭の土の上に枠を作りそのままお庭の土壌を活かしてコンポストを作る方法です。土を新たに追加する必要がないので、簡単かつ古い土の処理に困りません。大きさによっては結構な量の土を要するので、庭の土の量に合わせて検討してみましょう。
画像引用元 J&T環境
・コンポストポット型
よく普及しているコンポストといえばこちらのポットタイプをイメージする方も多いと思います。ホームセンターなどで手に入りやすくサイズも豊富にそろっており、比較的安価なのも嬉しいですね。庭の余っている土を使うか、土を新たに投入する必要があります。
・コンポストバッグ型
そんなに生ごみの量も落ち葉の量もでない、堆肥もそこまで使わないという場合であれば、不織布でできたコンポストバッグも販売されています。土の量も少量でいいので、ベランダのすみっこなどのわずかなスペースでもコンポストがはじめられるお手軽さが魅力です。
まとめ
意外とシンプルでお手軽にはじめられるコンポスト。注意すべき点はいくつかありますが、環境にやさしくSGDsな取り組みです。なにより、園芸が好きな方でしたら自分でつくった堆肥で植物がすくすく育つのはうれしいですよね!